■前置き
支援者特典として第2回新人フリーゲームコンテストの一次審査に参加しました。
第2回新人フリーゲームコンテストの特設ページはこちらです。

このような場に参加させていただきありがとうございます。
主催者様、制作者に謝意を表します。

■筆者紹介
ツクールでRPGを作ったら、ニコニコ自作ゲームフェス2016「窓の杜」賞を取り、流れでいつの間にかゲーム業界に入ってた人。
コンテスト受賞はゲーム業界へ進む一つのきっかけだったではないかと思っております。

実態は普通の人なので嗜好や考えに偏りがありますし、大した実績もないのでチラシの裏程度にお読みいただけると幸いです。

■短評
自分面白いと感じる明確な指標がありますが
言語化が難しいため、今回は「ゲームでのみ表現し得るシナジー」と題することにしました。


■「ハイテンダンジョンRTA」
・ゲーム紹介
RTA動画風の画面で繰り広げるハイスピードやりこみ型ノンフィールドRPG。

本作の特徴は、ハイスピードで攻略を狙うRTA要素とRTA動画風の画面を操作し、プレイヤーが動画を編集しているような気分にさせてくれるところです。

HighTenDungeonRTA_0
HighTenDungeonRTA_1
プレイヤーの操作や進行状況に合わせて画面下部のメッセージ欄に解説やチュートリアルが表示される。

バトルはプレイヤーと敵が順番に行動するターン制を採用しています。
独自の攻略法として「カット」という概念があります。
「カット」は敵に攻撃を加えた2ターンの間に敵からダメージを3ターン受けなかった場合にバトルに勝利することができるというもの。

いかに「カット」を狙って出すかが攻略の鍵になっていますが、
「カット」というものがこのゲーム全体にに及ぼしている相互作用、に注目しました。

・バトルの攻略法としての「カット」
・RTA要素における時間短縮のための「カット」
・ゲーム全体のテンポを上げるための「カット」

さらにここにRTA動画風のゲーム画面という演出が入ると
・動画編集的に不要なシーンを「カット」

と、一つのアイデアが、バトル、演出、全体的なプレイ感に横断し且つ有効に作用していると思います。

これはRTA動画の視聴や単にノンフィールドRPGのプレイでは味わえないもので、このゲームでのみ体験できる面白さだと思いました。

■クリア報告
rankpro
ver1.01、Professorランクまでクリアしました。
あと何をすれば短縮できるのでしょうか…。
何かしら元ネタがある(?)ようですが、わからず終い。


■「レシアの救済、永遠の夢。」
・ゲーム紹介
12枚のデッキでいやらしい敵のギミックを打ち砕く戦略思考型ノンフィールドRPG。

本作の特徴は、様々な効果をもつカードの取捨選択やステージ中の行動、敵の行動に対してどう対処するか、すべてがプレイヤーの選択次第であるというところだと思います。


reshitowa_1
reshitowa_0
プレイヤーはあらゆる場面で選択を迫られる。

またカードには正・反の概念があり、正であれば有効だが反の時は効果がない。
反の時だけ効果が発揮する。などカードの向きによってバトルの様相が変化します。

道中はローグライクのように進み、途中セーブは行えずコンティニューはできません。
クリアできるかどうか、プレイヤーの選択に委ねられています。
これ自体はよくあるローグライクの形式ですが
しかし本作にはこれとは別に、命のやり取りをしているような非常にシリアスで陰鬱な世界観という要素があります。

個人的な考えで少し脇道にそれますが…
ゲームにおいて、なぜその仕様になっているか。
それが自分の考えとズレると、プレイ意欲が削がれる。ということが多々あります。
RPGによくある、敵を倒すとお金が手に入るというものも、なぜこの敵は必ず1ゴールドを持っているのか、そもそもなぜお金を持っているのか、違和感を感じると気になって世界観に入っていけず、ストレスになることも。

前述の「ハイテンダンジョンRTA」はバトルに負けてもステージをやり直すことができます。
タイトルに戻されたら単にストレスになるのではないかと思います。
対して「レシアの救済、永遠の夢。」はバトルに負けたら完全にゲームオーバーです。
前述した、命のやり取りをしているような非常にシリアスで陰鬱な世界観、をダイレクトに表現していると思います。
またゲームオーバーになった原因がプレイヤーの選択による結果であることを強く印象づけていると思いました。


■クリア報告
reshitowa_2
ver1.0、赤ずきん・難易度:悪夢でクリアしました。
ある程度AP消費が4以下のカードが揃って、最後の方はパターン入った状態でした。


■終わりに
今回は同じノンフィールドRPGでありながら、対極の性格を持つ2作品について紹介しました。

「ゲームでのみ表現し得るシナジー」について、それはどこから来たのか、それは何者か、それはどこへ行くのか。
書いてなお、自分でもよくわかりませんでしたが…
ゲームの要素、つまりデザイン・システム・世界観・音楽等が、相互に補完し結びつくことによって発生する効果や表現がゲームを形作り、そこから作者の嗜好や情熱を汲み取ることができた時「いいね!」と思ったのです。